3-12-3 Brainstorm
- 超高速ブレインストーミングでアイディアを出すゲーム 英語版
- プレイヤーの数: 短時間で行うゲームだが、参加者の数が増えるに従って所要時間が長くなる。10人までならゲームのスピードが保たれ、「盛り上げ役」としての効果も得られる。10人を超える場合は2人ひと組ではなく3人ひと組になるなどして、スピードの低下を防ぐ必要がある
- 所要時間: 21~30分(プレイヤーの数による)
- 本のページ: p. 78
目的
このゲームはブレインストーミングのひとつで、アイディアを出すためのゲームの必須要素をひとつの短い形に凝縮したものです。3-12-3という数字は3つのステップの所要時間を表しています。さまざまな考えを生み出すのに3分、それを大まかな意見にまとめるのに12分、その意見をグループに持ち帰って発表するのに3分かけます。
このゲームで欠かせないのは厳密な時間管理です。時間制限によって、即断を迫られ、考えすぎが防げるのです。そのため、日ごろ思考による成果が重要な評価基準となっているグループにはこのゲームが非常に効果的ですが、同時にそうしたグループはこのゲームに取り組ませるのがとりわけ難しくもあります。
短時間で行うので(参加者10人なら30分)、もっと長いゲームに取り組む前の「活性剤」にすることもできますし、単独で行う準備不要のゲームとしても使えます。新しいアイディアを生み出したいときにも、すでにあるアイディアを改善したいときにも効果的です。
進め方
ゲームで使うテーマを、ごく短く2語ぐらいにまとめたものを用意します。「エネルギー効率」のように現在抱えている問題でもよいですし、「未来のテレビ」のように新しい物事を生み出すためのものでもよいでしょう。
テーマを「未来のテレビの機能はどんなものになるか」といった完全な文で表してはいけないわけではありませんが、すぐにはそうしないほうがよいでしょう。短い要約に集中させることで、まずその特徴や性質を考えさせてから、新しいアイディアや解決策の提案に移りましょう。
ゲームを始めるには、まず参加者全員にひと組の情報カードとサインペンを配ります。カードは十分な数を用意してください。ルールを説明したらすぐに始めます。
- 3分 特徴や性質を書き出したカードの山の作成
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最初の3分間、参加者はテーマの特徴や性質について考え、思いついたアイディアをひとつひとつ個別の情報カードに書き出し、これをできるだけ多く作ります。頭に浮かんだ「名詞+動詞」の形で書いてみると作業の速度が上がるかもしれません。自由に連想してもよいでしょう。ブレインストーミングに共通することですが、この段階ではどのようなフィルターもかけないようにします。目的はあくまでも3分間という短い時間の中で特徴や性質を書き出したカードをたくさん作ることです。
- 12分 アイディアを発展
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参加者は2人ひと組になります。各組が、集めたカードの山からランダムに3枚引きます。このカードをきっかけにして、12分間でアイディアを発展させ、あとでグループに戻って発表できるよう意見をまとめます。
ごく短く要約したテーマで十分課題に取り組めるようであれば、タイマーのスイッチを入れて作業を始めます。少しでもはっきりしない所があれば、たとえば「次の四半期、エネルギー効率を上げるにはどうすればよいか」のように、より具体的なテーマにするよう言葉を補います。
発表のために意見をまとめるときには、大まかなスケッチを描いたり、さまざまな素材で模型などを作ったりしてもよいでしょう。ポイントは、グループに戻って自分たちの意見を手短に発表するための準備をすることです(発表は最長3分間の短いものです)。
- 3分 発表
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グループに戻って発表するときは、引いたカードを見せ、そのカードからどのような影響を受けて今の内容の発表に至ったかを話してもよいでしょう。ここでも、大切なのは時間の厳守です。各組の意見発表の制限時間は3分。すべての組の発表が終わったら、明らかになったことについて全体で話し合います。
戦略
スピードがカギです。伝統的なブレインストーミングでは、時間を厳守しないと、たとえ参加者が一所懸命やっていてもゲームの活気が失われ、まったく効果を失ってしまう場合が少なくありません。また、スピードを重視してゲームを行うことで、短い時間で行うことの価値が立証できます。的を射たアイディアは瞬時にとらえられることが多く、長々と議論などしなくても浮かんでくるものなのです。
各組の発表が終わった後にできる活動はいろいろあります。ひとつのアイディアを深く掘り下げてもよいですし、いくつかをひとつにまとめてもよいでしょう。どのアイディアに時間をかけて発展させていくかを決めるために投票やランク付けをしてもよいかもしれません。このゲームで出てきた意見は参加者の印象に残ることが多いのですが、それは制限時間というプレッシャーのもとで参加者同士が共に創造的な体験をしたということから生まれる絆のおかげでしょう。
「3-12-3 Brainstorm(3-12-3ブレインストーム)」を考案したのはジェームズ・マカヌフォです。
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