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カンフーマック ── 猛獣を飼い慣らす310の技    キア・トーマス著    武舎広幸訳

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賞賛の声

  ただ驚くばかり。すばらしい本である。System 6の時代からマックを使っているが、新しいことをいくつも学べた。上級者であっても、必ず新鮮な発見があるはずだ。
─ Patrick Burleson(BitBQ, LLC代表、http://bitbq.com/

とっつきやすさが魅力。必要な情報が凝縮されていて、無駄がいっさいない。興味深く、すぐに実践できることばかりだ。
─ Angela Murtha(Girl Meets Bit, LLCのiOSコンサルタント、http://www.girlmeetsbit.com/

マックのカスタマイズをオレンジにたとえるなら、その果汁を一滴残らず絞りとった一冊。これ以上の攻略本があるとは思えない。
─ Jon Kurz(Dycet, LLC代表)

とても気楽に読める。マックユーザの必需品だろう。初心者から上級者まで、すべてのユーザに役立つ貴重な小技/大技が満載である。自分の母親から会社の同僚まで、どんな人にも推奨できる本だ。
─ Wesley Matlock(O.coのモバイルチーム開発主任、http://www.overstock.com/

訳書の書評ページもどうぞ。

まえがき

筆者はこれまで、さまざまなコンピュータ上で、ありとあらゆる基本ソフト(OS)を使ってきました。そして、こうしたOSやコンピュータに関してさまざまな記事や本の執筆をしてきました。その私がはっきりと断言できます。現在のマッキントッシュ(マック)のOSであるOS X オーエス・テンはソフトウェア技術の頂点を極めたものです。

ひとことでいえば、OS Xは「心地よく使えるOS」です。それは多くの利用者も感じているとおり、非常に価値があることです。ウィンドウズを使っていると、操作がぎこちなかったり、利用者に難問をつきつけるような動きをしたりすることがあります。そんなとき、マックの使い心地を思い出すのです。

でも、私はマックの快適さを楽しむだけではありません。細かいところにこだわるたちなのです。隠れた設定や機能を見つけ出し、試してみるのが大好きです。ほかの誰も知らないような、新しくてカッコイイ機能を見つけたときの何とも言えない気持ちがたまらなく好きなのです。

それがこの本を書くことになった動機です。ここまで深く、しつこく、OS Xを追究した本は初めてではないかと思います。私のように、こうしたことに強い情熱を傾ける作者はなかなかいないでしょう。

この本で紹介する300あまりのワザはすべて、以下にあげる基準をひとつ以上満たしています。

合計で400以上のワザ(tip)を集めましたが、そこから300ほどを厳選しました。華々しい内容ばかりではなく、一見地味なものもありますが、皆さんの作業をより効率的なものに、そしてより楽しいものに変えてくれるワザが集まっています。

ただし、この本にはマックを使い始めて1週間もすれば習得できるような初歩的なマックの利用法は含まれていません。それよりもあまり知られていないOS Xの機能やワザ、そして隠された設定を使って、マックを効率よく利用する方法を紹介しています。OS Xの素晴らしさを、余すところなく紹介するのがこの本の目的です。

2011年11月
Keir Thomas

この本の読み方

さまざまワザを集めました。特にお勧めする読み方はありません。マックを使いながら読んでいただく必要もありません。ある程度マックを使ったことのある人ならどこから読んでもけっこうです。1ページ目から読んでも、真ん中からでも大丈夫です。最後のほうから前に戻っても読んでもよいでしょう。とにかく読み始めてみてください。気に入ったワザを見つけたら試してみてください。

マックを使い始めてから日が浅い人、初心者の方はまず付録Aを、続いて最初の章をお読みください。あとは好きな順序で読んでいただいてかまいません。

中にはやや複雑なものもあります。そういったものは、マックで試しながら説明を読むことをお勧めします。また、システム関連のファイルの設定を変えてしまうものもあります。経験からいうと、どうすればよいのかよくわからないときは、ひとまず止めておくのがよいでしょう。いろいろな操作に慣れてから、再度チャレンジしてみてください。

この本の英語版ではOS X Lion(10.7)のみで検証を行っていましたが、日本語版ではSnow Leopard(10.6)とMountail Lion(10.8)についても確認作業を行い、動作するかしないかを明示しました。また、次に発表されるであろう10.9(「XXX Lion」になるのか、はたまた「Cat」になるのか定かではありませんが)で、「これまでの状況からしてこうなるだろう」という予想も載せてみました。

さらに古いバージョンやさらに新しいバージョンについても、動作するものも多いでしょうが、(今のところ)確認は行っていません。

なお、OSのバージョンアップなどに伴って、ここで紹介したワザが皆さんの環境では動かない場合もあるかもしれません。その場合は、下にあげる訳者のサポートページからご連絡いただければ幸いです。

追加アプリは不要

この本で紹介するワザを実行するのに必要なものは、OS X搭載のマッキントッシュだけです。ほかには何もいりません。ほとんどのワザは、MacBook Air、MacBook Pro、Mac Mini、iMac、Mac Proなど、どのモデルでも使えますが、一部、ノートブックモデルに限定したワザもあります。

新しくアプリケーション(アプリ)を買う必要はありません。もともとマックがもっている機能を高め、活用し、ひと工夫を加えるためのワザの集まりです。OS Xにない重要な機能を補完するために、追加のアプリなどをダウンロードするよう勧めているワザもいくつかありますが、すべて無料のものです。

再配布について

この本で紹介している内容は、ブログなどに自由に掲載していただいてかまいません。何でもかんでもコピーしてしまうのは出版社の方々にとって喜ばしいことではないのですが、2、3個を紹介していただけるのであれば嬉しいかぎりです。その際には、よろしければこの本について触れていただき、英語版の公式ウェブサイト(http://pragprog.com/book/ktmack/mac-kung-fu/)を記載してください。なお、日本語版には訳者がサポートページを提供しています ―― http://www.marlin-arms.com/support/mackungfu/