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英日翻訳講座 翻訳ダンベル
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第27問 翻訳の基礎技術に関する問題

次の日本語の文章は、すぐ下にある英文の訳文ですが、問題がひとつあります。何が問題なのか、下の4つの中からひとつ選んでください。

2007年の日程と料金
グルメディナークルーズ
ひとり95ドル(5月と6月)
ディナークルーズは週7日、毎日運航しています。
Dates and Pricing for 2007
Gourmet Dinner Cruises
$95 per person (May and June)
$120 per person (July through September)
Dinner cruises are scheduled 7 days a week.
(http://www.kodiak-alaska-dinner-cruises.com/dates-pricing.html)

a. 「日程」を「日付」にする
b. 「グルメディナークルーズ」の「グルメディナー」と「クルーズ」の間に「・」を追加する
c. 「(5月と6月)」の次の行として、「ひとり120ドル(7月から9月)」を加える
d. 「運航」を「運行」にする

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解答・解説

正解はc。

明白な問題ですが、こういう「訳抜け」は意外にありがちで、しかも推敲の際に見落としがちなので、注意が必要です。翻訳の経験がある方なら身に覚えがあるでしょうが、「まさか」と思うようなところをとばしていることがあるのです。したがって、訳すときも推敲のときも、「人間だから当然誤訳や訳抜けをしでかしているもの」という意識で臨むとよいでしょう。幾度か失敗することによって、そういういわば「危機意識」が自然と身につくわけでもありますが、最初から抜けのない訳を目指すのが理想でしょう。

たとえば価格表や箇条書きのところでは短い定規を原文と訳文にそれぞれ1本ずつあてて少しずつずらしながら対照し確認していくといった「ワザ」も自分なりに開発してみてください。時間の許す限り何度も見直すというのも地道な予防策でしょう。ただしその場合も、徹底して訳抜けや誤訳を見つけてやろうという冷静で厳格な「目」が大切です。

さて、上のようにていねいな見直し作業が終わったあと、再度の見直しをする際に時間を節約する方法をひとつご披露しましょう。それは、まず、自分の訳文を読んでから原文を確認するという方法です。

この方法ですと、内容の把握は(得意な)日本語でできますから、英文を読むよりも負担が少なくてすみます。自分の訳で内容を頭に入れておいてから、「頭に入っている訳文にはない要素が原文中にないか」「訳文とニュアンスが違ってしまっている原文がないか」を確認していくのです。

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